観音寄席
第13回 新春近江高月観音寄席
昨年度、満員御礼の中、多くの方に楽しんでいただいた観音寄席。引き続いて第13回目の寄席を企画させていただきました。人間国宝であった桂米朝さんのご一門の皆さんと国宝十一面観音様の高月町のNPO法人「花と観音の里」との連携で、日本の伝統話芸をたっぷりと楽しんでいただきます。ご近所お誘い合わせでお越しくださいませ。
日時:令和2年1月18日(土)13:30 開場(14:00 開演)
会場:サン・レイバー高月
鑑賞券:前売り1,500円 当日1,800円
入場限定:100名様 ※未就学児の入場はご遠慮願います。
企画協力:米朝事務所
チケット販売、問い合わせ先
NPO法人花と観音の里 TEL.0749-85-5557
寄席の様子は☞こちら
レポート 第1回 近江高月観音寄席 企画の裏側で
えーえ、一席申し上げます。
わてやおかんの暮らすここいらは、昔から交通の要所やて言われて、あの大陸からの、なんまいだや文化なんぞが都へと伝わる街道筋やったんやてね。
そうやねん!ほんでに、ここいらの村には観音様が多いし、お互いに守ったり、守られたりする歴史が続いてるんやね。
ええ話やんか!これこそほんま、日本の文化やねん!
ほんでも近頃は、ここらへんでも日本の伝統的な芸能や文化にお目にかかる事が、ほんまに少のうなったで。
ほんなら、観音の里のこの高月町で、老いも若きも集まって落語会を開いたらどうやろか?
仁王さんみたいなおまえには似合わん、ええアイデアやが。
NPOで、りきんで取り組むさかいに、この観音寄席、門前払いは、こらえとくれや!
お後がよろしいようで。
平安期より大陸と都とを結ぶ交通の要所であり、宗教や文化の交流が盛んと言われた湖北地域。そのような地で、日本の話芸である落語を楽しめる場を創りたい。そんな思いで「観音寄席プロジェクト」が起ち上がった。
企画協力をお願いしたのは、大阪にある米朝事務所。観音様と桂米朝さん。国宝つながりでお願いした。何だかスタートから、落語的な発想で申し訳ございません。
快くお引き受けいただいた米朝事務所さん。先ずは打合わせとのことで、営業の阿部さんが来町されてマスタープランを練る。
観音寄席委員会が開催され、19年度は1月19日(土)に開催し20年度以降に引き継いでいこうと決定。会場については、3案ありそれぞれが検討された。
1案は、観音堂近くの渡岸寺庵。うどんを頂いて落語を聞く。
あったか味があり粋な落語会の風情があるが、席数が少なく残念!
2案は、渡岸寺観音堂の事務所。10畳間が6部屋で60畳のスペース。観音様のおひざ元で雰囲気は最高。しかし、1回目は、1月開催で、暖房や下足場の準備が大変で夏季の観音寄席の機会にお願いしてはとのこと。
結果、3案目のサンレイバー2階の大研修室となりました。
約70畳の大きさで、前は座布団席、後ろはイス席で約100名の皆様に喜んでいただけるのではと考えております。
「いっぺん並んでみんとわからんがな?」との事で、寄席委員会の道具方0さんとお茶子さん候補のAさんNさんが設営の予行演習をしました。
第3回観音寄席委員会が開催され、チケット販売やPR用チラシについて準備が進められた。また、資料館の佐々木学芸員から、落語発祥の地と言われる岐阜市の歴史民俗資料館から、落語の高座や関連の備品がお借りできるとの情報も報告され、一ヶ月後の観音寄席に向けて機運も盛り上がってきた。
チケットは速水局長のお手製で、カラフルに仕上がっている。前売り1,500円で、限定100席です。新春お楽しみ抽選会付いてあり、お早めにサンレイバーにてご購入下さい。
チラシは予算の関係で、広報7号に掲載する方法をとりました。町広報「たかつき」に折り込んでの町内全戸配布となり、お正月には、各家庭で話題になるのではと思っています。
観音寄席用の提灯が米原市の鳥居商店さんから納品された。
企画集団25の舞台美術部が枠を製作。本番では、高座の上に取り付けられる。
地元建設業界の四天王と呼ばれる四社の方々からのご寄付が頂けることになり、提灯の後ろ部分にご芳名を入れさせていただきました。皆さんに支えられての観音寄席、楽しく、暖かい舞台になることを願っています。
岐阜市の歴史民俗資料館から、落語の高座や関連の備品をお借りするために、ウッディ小河の特殊運搬車?でチョット岐阜まで。オッパッピー!
組み立て式の高座や、見台、座布団等お借りしてきました。
寄席開演4日前となりました。寄席委員会を開催し、チケットの販売状況や会場設営、進行等についチェックが行われました。
高座の高さや、袖の状況。客席の配置等についても皆で「ああでもない!」「こうでもない!」と……
いよいよ観音寄席当日を迎えました。委員会では、10時に集合して会場設営等の準備に取りかかりました。
先ずは、脇坂酒店さんからお借りしたビールケースをベースに高座を作る作業です。
ベースの上に岐阜市の博物館からお借りした、組み立て式高座を乗せ、もうせんをかけます。
天井から提灯を吊るし、袖のパネルを組み立て暗幕をかけます。
お昼前には、米朝事務所の阿部さんが先乗りでお見えになった。
会場の仕上がりをチェックして頂きより良き落語会になるようにご指導いただきました。その後打ち合わせがあり、阿部さんは次の公演の打ち合わせにと小浜へと向かわれた。「ちりとてちん」の舞台となった地での落語会だそうです。
約3時間の作業でどうやら会場の設営が無事に終了しました。
客席は、前が座布団50席、続いて和席イス22席、後ろはイス40席の合計112席にスタッフ席を少し設けました。
開場の2時を迎えてお客様がそれぞれの席にと着かれました。
会場一杯の熱気が伝わってきます。
主催者発表の入場者がスタッフも含めて129名となり、大入り袋が出演者や裏方さん、スタッフ関係者に配られました。中には、ご縁をかついで5円玉が入っています。
最初に、主催者のNPO法人「花と観音の里」の山岡代表理事から挨拶があり、観音寄席のスタートです。
舞台袖から三味線や太鼓による出囃子が演奏され、都丸さんの登場です。お客様からは、囃子方の皆さんの姿が見える所で演奏して欲しかったとの意見がたくさんありました。しかし、見えない所で支えるのが裏方さんで、特別にお許しを頂いて撮影させていただきました。
年に2回程度で観音寄席を開催していきたいとの思いで、ネタ帳を準備しました。表紙の紋は、桂米朝氏の紋、三つ柏です。記念すべき第1回目はちょうばさんにご記入いただきました。
今回のネタは、4本で、先ずは鳴り物紹介とのことで、落語の成り立ちや、道具について、そして鳴り物による出囃子や効果音について都丸さんから楽しくお話があった。
その後、ちょうばさん1席、都丸さん2席の落語会。約1時間半が爆笑の中、あっという間のひとときでした。
最後に、第1回目とのことで、お楽しみ抽選会を企画しました。
お手伝いに来ていただいた、岐阜大学落研の石橋さんがマイクを握っての進行で進められました。
景品は、サイン色紙、米朝一門の手ぬぐいや都丸さんの携帯ストラップ等が用意されました。
その他お帰りの際には、NPOで進めているコスモス畑やひまわり園で育てられた種子をお土産に配布されました。皆さんからは、「生の落語会初めてや、良かったわ!」「面白かった、笑うたわ」「次も来るで」「ほんま、じょうずやね」「迫力あったは」等々ありがたい言葉を頂きました。
KBS「都丸のサークルタウン」の番組終了後、車でおいで頂いた都丸さんご一行、夜の公演にと急がれる中、会場前で記念写真を頂きました。次の機会には、懇親会等を設営させていただきますので、ゆっくりとしていただき…「都丸さん、泊まる?」(^O^)
NPO事務所に記念の色紙を書いていただきました。写真をとる時に気がついたのが、日付が20日になっている?!?さすが落語家さんだけに最後にすてきな落ちを付けていただきました。